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経営リスクに直結する「セキュリティ・リスク評価(サイバー格付け)」

公開:2026-08-29 最終確認:2026-08-30

背景と概要

自社のセキュリティ対策が十分であるか、客観的に評価することはこれまで容易ではありませんでした。しかし近年、外部からの非侵入型スキャンによって企業のセキュリティ状態を点数化(格付け)する「セキュリティレーティング(サイバーリスク評価)」の活用が急拡大しています。

これらは取引先選定、M&A時のデューデリジェンス、サイバー保険の引受査定などに広く利用されています。

サイバー格付けが見ている指標と評価方法

外部(インターネット側)から公開されている情報をもとに、客観的に分析が行われます。

1. 未修正の脆弱性・パッチ適用状況

 WebサーバーやVPN機器に、すでに公開されている有名な脆弱性(CVE)が放置されていないか確認します。

2. メールセキュリティ設定(SPF, DKIM, DMARC)

 自社ドメインになりすましたフィッシングメールを防ぐためのDNS設定が正しく行われているかを評価します。

3. ダークウェブ上の認証情報漏えい状況

 社内ドメインのアカウント(メールアドレスとパスワードのセット)が闇市場に流出・売買されていないかをモニタリングします。

低い評価(低レーティング)がもたらす経営影響と対策

セキュリティ格付けの低下は、営業機会の損失に直結する時代になっています。

1. 大手取引先からの監査・取引停止リスク

 サプライチェーン全体の安全を確保するため、評価スコアが一定水準を下回る企業との取引を見直す大企業が増えています。

2. サイバー保険料の高騰・引き受け拒否

 保険会社は格付けスコアを査定基準として利用しており、低スコアの企業は保険料が急増したり、加入を拒否されたりします。

3. 定期的なセルフモニタリングと修正プロセスの構築

 BitSightやSecurityScorecardなどの評価プラットフォームを自社でも活用し、自社のスコアを定期的に確認・是正する体制を整えることが推奨されます。

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実務で深掘りしたい確認点

外部公開資産、証明書、メール設定、委託先を含むセキュリティ評価をひとまとまりの管理対象として捉えます。スコア低下を結論にせず、対象資産の誤認、業務影響、実際の悪用可能性を確認します。 単発の警告だけで判断せず、利用者・端末・時刻・変更履歴を関連付けると、通常業務との違いを説明しやすくなります。

発見時の初動と影響確認

重大な露出を所有部門へ割り当て、期限と例外理由を記録して再検査で修正を確認します。 復旧を急ぐ場合も、後から原因と影響範囲を説明できるよう、時刻、担当者、実施した操作、保全した証拠を残します。外部への通知や専門家への相談が必要かも、扱うデータと業務影響から判断します。

継続運用へ落とし込む方法

評価指標を契約判断だけに使わず、対話と改善状況を含む継続的な管理に利用します。 導入時だけで終わらせず、例外件数、検知から対応までの時間、再発、利用者からの相談を定期的に確認します。訓練や実際の対応で見つかった手順の曖昧さを更新し、責任者不在時にも動ける状態を維持します。