独自SSL(https)化の設定手順と警告表示の直し方
作業前の注意:設定変更や移行の前にファイルとデータベースをバックアップし、復元方法を確認してください。稼働中サイトでは、影響の少ない時間帯や検証環境で作業してください。
WordPressでブログやWebサイトを開設した際、初期設定の中でも特に重要なのが「独自SSL化(暗号化通信)」です。
SSL化とは、サイトのURLを http:// から https://(末尾にsが付く)へ変更し、訪問者との通信データを暗号化する技術のことです。
設定を行わずに http:// のまま放置していると、ブラウザのアドレスバーに「保護されていない通信」という警告が表示され、読者に強い不信感を与えるだけでなく、Google等の検索エンジン(SEO)からの評価が大きく下がる原因となります。
本記事では、SSL化を行うべき理由から、各レンタルサーバーでの無料SSL設定、WordPress管理画面での仕上げ設定、そして警告が消えない場合の対処法までを分かりやすく解説します。
1. なぜ独自SSL化(https化)が必須なのか?
SSL化を行うべき理由は主に以下の3つです。
① セキュリティの向上(個人情報・パスワードの保護)
お問い合わせフォームに入力された名前やメールアドレス、ログインパスワードなどの通信データが暗号化されるため、第三者による悪意ある「盗聴」や「改ざん」を防止できます。
② ユーザーからの信頼性獲得(「保護されていない通信」の解除)
SSL化されていないサイトをGoogle Chromeなどの主要ブラウザで開くと、アドレスバーに赤字や灰色で「保護されていない通信」「安全ではありません」と警告表示が出ます。これにより読者が不安を感じて即座に離脱してしまうのを防ぎます。
③ SEO(検索順位)上の優遇
Googleは公式に「HTTPSをランキングシグナル(検索順位の評価基準)として使用する」と公表しています。つまり、同じ品質のコンテンツであれば、SSL化されているサイトの方が検索上位に表示されやすくなります。
2. 独自SSL化の全体手順(3ステップ)
作業は「サーバー側の設定」「WordPress側の設定」「リダイレクト(転送)設定」の3つのステップで進めます。
ステップ1:レンタルサーバー側で無料独自SSLを設定する
主要なレンタルサーバー(ConoHa WING、エックスサーバー、ロリポップ!等)では、追加費用なしで利用できる「Let's Encrypt」などの無料独自SSLが用意されています。
> 注記(かんたんセットアップ / クイックスタートを利用した場合): > サーバー申込み時に自動セットアップ機能を利用した場合は、すでにステップ1が自動完了しているケースがほとんどです。
- ConoHa WINGの場合:
管理画面の 「サイト管理」>「サイト設定」>「URL」 を開き、「かんたんSSL」の 「SSL有効化」 ボタンをクリックします。
- エックスサーバーの場合:
サーバーパネルの 「SSL設定」 を開き、対象ドメインを選択して 「独自SSL設定追加」 を実行します。
- ロリポップ!の場合:
ユーザー専用ページの 「セキュリティ」>「独自SSL設定」 を開き、対象ドメインにチェックを入れて 「独自SSL(無料)を設定する」 をクリックします。
※設定反映まで15分〜1時間程度かかります(「https://あなたのドメイン」でアクセスできるようになるまで待機します)。
ステップ2:WordPress管理画面で「アドレス」を変更する
サーバー側のSSL設定が完了したら、WordPress本体の登録アドレスを変更します。
- WordPress管理画面にログインする
- 左メニューの 「設定」>「一般」 を開く
- 以下の2つの項目のURLを
http://からhttps://に書き換える
- WordPress アドレス (URL):
[https://example.com](https://example.com) - サイトアドレス (URL):
[https://example.com](https://example.com)
- 画面最下部の 「変更を保存」 をクリック
※保存した瞬間、自動的にログアウトされるので、再度ログインし直します。
ステップ3:http から https への自動転送(301リダイレクト)を設定する
読者が誤って旧URL([http://example.com](http://example.com))にアクセスした場合でも、自動的に新URL([https://example.com](https://example.com))へ転送されるよう設定します。
主要サーバー(ConoHa WINGやエックスサーバー等)の管理画面には「ON/OFF」の切り替えスイッチ(「HTTP ON/OFF」や「Web転送設定」など)が用意されているため、サーバーパネルからワンクリックで無効・有効を切り替えられます。
専用スイッチがない場合は、サーバー内の .htaccess ファイルの先頭に以下のコードを追記します。
```apache <IfModule mod_rewrite.c> RewriteEngine On RewriteCond %{HTTPS} off RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L] </IfModule>
```
3. 「保護されていない通信」の警告が消えない原因と対処法
手順通りに設定したにもかかわらず、鍵マークが表示されず「保護されていない通信」のままの場合、主な原因は「混合コンテンツ(Mixed Content)」です。
混合コンテンツとは?
ページ自体のURLは https:// になっているものの、ページ内に埋め込まれている「画像」や「CSS/JavaScriptファイル」「外部リンク」の中に http:// のURLが混ざっている状態を指します。
対処手順
- ブラウザ(Chrome)で対象ページを開き、キーボードの
F12キー(MacはCmd + Option + I)を押して「デベロッパーツール」を開く - 「Console」タブ を選択する
- 赤字で
Mixed Content: The page at 'https://...' was loaded over HTTPS...と表示されている箇所を探す - 該当する画像やリンクのURLを確認し、記事編集画面やテーマ設定で
http://をhttps://へ修正する
※サイト内に大量の http:// 画像が残っている場合は、プラグイン「Velvet Blues Update URLs」や「Search Regex」等を使って一括置換([http://example.com](http://example.com) $\rightarrow$ [https://example.com](https://example.com))すると素早く修正できます。
4. SSL化完了後にやっておくべき関連設定
SSL化が無事完了したら、連携ツール側のURL変更も忘れずに行いましょう。
- Google Analytics(GA4): プロパティ設定でドメインのプロトコルを
https://に更新 - Google Search Console: 新しい
https://のURLでプロパティを再登録(※ドメインプロパティで登録している場合は再登録不要) - ASP(アフィリエイト各社): 登録サイト情報のURLを
https://へ更新
まとめ
独自SSL化は、単なる見た目の問題ではなく、セキュリティ向上・ユーザーの離脱防止・SEO評価の獲得に不可欠な基本設定です。
- レンタルサーバーの管理画面で「無料独自SSL」を有効化する
- WordPressの「設定 > 一般」でURLを
https://に変更する - 旧URLからの「301リダイレクト」を設定する
- 警告が消えない場合は「混合コンテンツ(画像URL等の混在)」をチェックする
サイトを開設したら最初の段階で必ずSSL化を完了させ、安全な環境でブログの運用・発信を進めていきましょう!