All-in-One WP Migrationを使ったWordPressのサーバー移管手順
ブログの表示速度を上げたい、運営コストを抑えたいなどの理由で、別のレンタルサーバーへ引っ越し(サイト移管)を検討するタイミングは必ず訪れます。
しかし、手動でのサーバー移管には「データベースの書き出し」「ファイルのFTP転送」「ドメインの書き換え」など専門知識が必要で、初心者には挫折しやすい作業です。
そこでおすすめなのが、移管プラグインの定番「All-in-One WP Migration」を活用する方法です。本記事では、失敗しないWordPressのサーバー引っ越し手順をステップバイステップで解説します。
1. サーバー移管の全体像と事前準備
移管作業は、以下の4ステップで進めます。
- 移行元(旧サーバー)でバックアップファイルを抽出する
- 移行先(新サーバー)に新規WordPressを設置する
- 新サーバーへデータを復元(インポート)する
- ネームサーバー(DNS)を切り替える
事前準備
作業を始める前に、新旧両方のWordPressでプラグインやテーマを最新状態に更新しておきましょう。また、念のため旧サーバー側のバックアップ(UpdraftPlus等)も個別に確保しておくと安心です。
2. 【ステップ1】移行元(旧サーバー)でのデータエクスポート
まずは、現在運用中のWordPressからサイト全体のデータを1つのファイルとして書き出します。
- 移行元のWordPress管理画面から 「プラグイン」>「新規プラグインを追加」 を選択
- 「All-in-One WP Migration」 を検索してインストール&有効化
- 管理画面メニューの 「All-in-One WP Migration」>「エクスポート」 をクリック
- 「エクスポート先」 ボタンを押し、一覧から 「ファイル」 を選択
- データの抽出が完了したら、点滅する 「ダウンロード(ドメイン名)」 ボタンをクリックしてパソコンへファイルを保存する(拡張子:
.wpress)
3. 【ステップ2】移行先(新サーバー)の準備とデータのインポート
次に、引っ越し先となる新サーバーに受け入れ環境を作ります。
① 新サーバーにWordPressをセットアップ
新サーバーの管理パネルから「WordPress簡単設置」機能を使い、一時的な状態(まっさらな初期状態)でWordPressを新規インストールします。
② Hosts(ホスト)ファイルを編集して動作確認(任意・推奨)
DNSを切り替える前に、新サーバー上のサイトが正しく表示されるか確認したい場合は、パソコンのHostsファイルを編集して新しいIPアドレスにアクセスできるように設定します。
③ 新サーバーのWordPressへデータをインポート
- 新サーバー側のWordPress管理画面にログイン
- 同様に 「All-in-One WP Migration」 プラグインをインストールして有効化
- メニューの 「All-in-One WP Migration」>「インポート」 を選択
- 「インポート元」 から 「ファイル」 を選択し、ステップ1でダウンロードした
.wpressファイルを指定する - データのアップロード後、「サイトデータを上書きします」という警告が表示されたら 「構造化(次へ)」 をクリックして進める
- 「データを正常にインポートしました」と表示されたら完了
4. 【ステップ3】ログイン確認とパーマリンクの再保存
データのインポートが完了したら、データベースの情報が旧サイトのものに上書きされます。
- ログイン画面へアクセス:
旧サイトのユーザー名とパスワードを使って、新サーバーの管理画面にログインします。
- パーマリンクの保存:
管理画面の 「設定」>「パーマリンク」 を開き、何も変更せずに画面下の 「変更を保存」 ボタンを2回クリックします。 ※この操作を行うことで、記事のURL構造(.htaccess)が正常に更新され、リンク切れを防ぐことができます。
5. 【ステップ4】ネームサーバー(DNS)の切り替え
サイトのデータ移行が完了したら、ドメインの参照先を旧サーバーから新サーバーへ切り替えます。
- ドメインを取得したサービス(お名前.com、ConoHa、ムームードメインなど)の管理画面にログイン
- 該当ドメインの 「ネームサーバー設定」 ページを開く
- 新サーバーから指定されたネームサーバー(例:
ns1.conoha.ioやns1.xserver.jpなど)のアドレスに変更して保存
注意点: ネームサーバーの切り替えが世界中のインターネットに反映されるまで、数時間〜最大48時間程度かかります(浸透期間)。この間は旧サーバーと新サーバーのどちらにアクセスされるか不安定になるため、新規記事の投稿や設定の変更は控えましょう。
6. 注意:無料版の容量制限(512MB)について
「All-in-One WP Migration」の無料版で取り込める容量は、プラグインやサーバー環境の上限によって異なります。管理画面に表示される上限を作業前に確認してください。
画像や動画が多く、データ容量が管理画面に表示された上限を超える場合は以下の方法で対処できます。
- メディア(画像)を除外してエクスポートする:
エクスポート時の高度なオプションで「メディアライブラリ(画像)をエクスポートしない」にチェックを入れ、画像ファイルのみ後からFTPで手動転送する。
- 有料の機能拡張プラグイン(Unlimited Extension)を導入する:
容量上限の拡張に対応する公式の有料機能を購入して移行する。
まとめ
「All-in-One WP Migration」を使用すれば、複雑なデータベース操作を行わずに数クリックでサーバーの引っ越しが完了します。
- 旧サーバーで
.wpressデータをエクスポート - 新サーバーのWordPressへデータをインポート
- パーマリンクを再保存してDNSを切り替える
この手順を守れば、トラブルなく安全に新しいサーバー環境へ移行できます。サイトの表示スピード向上や環境改善のために、ぜひチャレンジしてみてください。