WordPressでクラシックエディターを使い続けるリスクと安全な移行手順
Classic Editorの保守状況は変更される可能性があります。移行前にWordPress.orgの公式プラグインページと、利用テーマ・プラグインの対応状況をご確認ください。
WordPressで長年ブログを運用している方や、以前のWeb制作環境になじみがある方の中には、「昔ながらのクラシックエディタ(Classic Editor)のほうが使いやすい」と感じて使い続けているケースも多いのではないでしょうか。
しかし、現在WordPressの標準となっている「ブロックエディタ(Gutenberg)」へ移行せずクラシックエディタを使い続けることには、将来的な非サポート化やセキュリティ上の懸念、Webサイトの表現力の低下といった大きなリスクが存在します。
本記事では、クラシックエディタを使い続けるリスクと、ブロックエディタへ安全かつスムーズに移行するための具体的な手順を分かりやすく解説します。
1. クラシックエディタとは?
「クラシックエディタ」とは、WordPress 4.xまで標準搭載されていたMicrosoft Wordのような操作感テキストエディタです。プラグイン「Classic Editor」を導入することで、現在の最新WordPressでも旧エディタ環境を維持できます。
一方で「ブロックエディタ(Gutenberg)」は、WordPress 5.0から標準採用されたエディタであり、文章や画像、ボタン、装飾ボックスなどのコンテンツを「ブロック」という単位で組み合わせてページを作成する構造になっています。
2. クラシックエディタを使い続ける4つのリスク
「慣れているから」という理由でクラシックエディタを使い続けることには、以下のような明確なデメリットやリスクが生じます。
Risk 1: プラグインのサポート終了・非推奨化のリスク
公式プラグイン「Classic Editor」は、当初のサポート期限が延期され維持されていますが、将来的に公式サポートが終了する可能性は常に残されています。サポートが停止した場合、WordPress本体のアップデートに伴って正常に動かなくなるリスクがあります。
Risk 2: 最新WordPressテーマやプラグインの機能が使えない
現在開発されている主要な人気テーマ(SWELL、Cocoon、SANGOなど)や最新プラグインの多くは、ブロックエディタでの動作を前提に最適化されています。クラシックエディタを使い続けることで、テーマが提供する便利な装飾機能や高速化の恩恵を受けられなくなります。
Risk 3: デザイン・レイアウト表現力の限界
クラシックエディタで複雑なレイアウト(複数カラムの分割、きれいな比較表、吹き出し、アコーディオンなど)を作ろうとすると、HTMLやCSSの直接記述やショートコードの多用が必要になります。ブロックエディタを使えば、コードを書かずにクリック操作だけで直感的に美しいデザインが構築できます。
Risk 4: 執筆・編集スピードの低下
ブロックエディタでは、要素の並び替え(ドラッグ&ドロップ)や再利用ブロックの活用が簡単に行えます。慣れてしまえば、クラシックエディタよりもはるかに短時間で高品質な記事を作成できるようになります。
3. 安全なブロックエディタへの移行手順ステップ
過去に作成した記事がたくさんある場合でも、以下の手順を踏めば安全にブロックエディタ環境へと移行できます。
ステップ1:バックアップの取得
万が一トラブルが発生した際に元の状態に戻せるよう、移行作業の前にサイト全体のバックアップ(プラグイン「UpdraftPlus」など)を必ず取得しておきましょう。
ステップ2:プラグイン「Classic Editor」の設定変更
一気に全記事を切り替えるのではなく、既存記事と新規記事でエディタを使い分けられるように設定します。
- 管理画面の 「設定」>「投稿設定」 を開く
- 「すべてのユーザーのデフォルトエディター」 で 「ブロックエディター」 を選択
- 「ユーザーにエディターの切り替えを許可」 を 「はい」 に設定
- 画面下の 「変更を保存」 をクリック
この設定を行うことで、新しい記事はブロックエディタで執筆しつつ、過去の記事を開く際には必要に応じてクラシックエディタとブロックエディタを選択できるようになります。
4. 過去記事(クラシックブロック)の変換方法
クラシックエディタで作成した過去の記事をブロックエディタで開くと、記事全体が1つの「クラシックブロック」として読み込まれます。
この状態でも表示自体に問題はありませんが、個別ブロックへ変換することで最新のブロック装飾を適用できるようになります。
クラシックブロックから個別ブロックへの一括変換
- 過去記事の編集画面をブロックエディタで開く
- 「クラシック」と表示されているブロック枠を選択
- ブロック上部のツールバーにある 「ブロックに変換」 ボタンをクリック
- 自動的に見出し、段落、画像などが個別の標準ブロック(見出しブロックや段落ブロック)に分解・変換されます
- レイアウト崩れがないか確認し、「更新」 を押す
5. スムーズに移行するための挫折防止テクニック
いきなり過去記事をすべて変換しようとすると膨大な時間がかかり挫折の原因になります。以下のポイントを意識して段階的に進めましょう。
- 新着記事から段階的にブロックエディタを使う
まずは新規投稿からブロックエディタに慣れていきましょう。
- リライトする記事だけを順番にブロック変換する
アクセス数の多い重要な記事や、情報を更新するタイミングの過去記事だけを個別に「ブロックに変換」していきます。
- ブロックエディタ対応テーマを導入する
SWELLなどのブロックエディタ特化テーマを導入すると、直感的な操作感が手に入るため、移行のストレスが大幅に軽減されます。
まとめ
クラシックエディタからブロックエディタへの移行は、最初は操作に戸惑うかもしれませんが、今後のサイトの成長・セキュリティ・作業効率を考えると避けて通れないステップです。
- プラグイン「Classic Editor」の設定でユーザーによる切り替えを有効化する
- 新規記事からブロックエディタでの執筆をスタートする
- 過去記事はリライト時に「ブロックに変換」で順次更新していく
早めにブロックエディタへ移行し、WordPressの最新機能と洗練されたデザイン環境を活用していきましょう!